2022年5月25日に改正JAS法が公布されました。 その施行スケジュールと改正内容の概要をお知らせいたします。

【改正JAS法の施行スケジュール】

改正JAS法施行日:10月1日予定

施行日から、以下に示す「有機酒類のJAS認証」や「外国格付表示業者の認証」が可能となります。

【有機酒類のJAS認証が可能になります】

(対象となる日本農林規格)

・有機加工食品の日本農林規格に有機酒類が組み込まれます。有機酒類としての単独の日本農林規格ができるわけではありません。

・改正JAS法施行日から認証可能となる有機酒類は、現行の有機加工食品の日本農林規格の別表1の添加物の範囲で製造可能な酒類に限られます。日本酒が想定されます。

・現行の国税庁基準で使用可能な添加物(二酸化硫黄、酵母細胞壁)を使用する有機酒類は、有機加工食品の日本農林規格の改正後から認証可能になります。2023年3月以降の見込みです。ワインが想定されます。

(同等性)

・有機酒類を同等性を利用して輸出入できるようになるのは、有機加工食品の日本農林規格の改正後(2023年3月以降の見込み)となります。

(指定農林物資化)

・指定農林物資とは、有機表示するためにJAS認証が必須となる農林物資のこと。有機酒類が指定農林物資となるまでに改正JAS法施行から3年の経過措置期間(2025年10月まで)が設定される見込みです。

【外国格付表示業者のJAS認証カテゴリーが追加されます】

(概要)

・「外国格付表示業者」は、同等国に同等性を利用して輸出するために当該国の認証マークを付す事業者です。該当する行為をする事業者は認証を取得することが義務付けられます。

・規制の対象となる認証マークの対象国・地域は、アメリカ、EU、カナダです。

・改正JAS法施行後、既存の認証事業者についても「外国格付表示業者の認証」がなければ、対象国の認証マークの表示を付して、上記の対象国・地域に同等性を用いて輸出する場合、この印象が必須となります。ただし、1年間の経過措置期間が設けられます。経過措置期間中に既存の認証事業者が対象国の認証マークの表示を行う場合は、認証機関に届出が必要となります。

・改正JAS法施行後は、国内で流通する製品に当該国の認証マークを付すことが規制されます。「外国格付表示業者の認証」を取得している場合でも、同等性を利用した当該国の認証マークを付すことはできません。ただし、直接当該国の認証基準により認証された製品は、この限りではありません。

【認証機関間の情報共有について】

・認証事業者が認証機関を切り替える際に、前の認証機関が所有する認証情報を切り替え先の認証機関に提供することが法的に可能となります。

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